今回は、ローマに2泊3日の子連れ旅行した時のことについて綴らせていただきます。
飛行機でイタリアのローマへ
我が家は飛行機でローマ市内から西に約30㎞のところにあるフィウミチーノ空港に行き、フィウミチーノ空港からローマ市内の玄関口であるテルミニ駅までシャトルバスで行きました。
ローマの観光
ローマの観光はテルミニ駅から出発して、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂→コロッセオ→カラカラ浴場→真実の口→フォロ・ロマーノ→トレビの泉→パンテオン→ナヴォーナ広場→スペイン階段→サンタンジョロ城→サン・ピエトロ大聖堂の順番で観光しました。なお、ローマ市内にはテルミニ駅を中心にA線とB線の2本の地下鉄の路線があるので、目的地付近まで地下鉄で移動することが出来ます。
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂
テルミナ駅から徒歩約7分(約550m)のところにサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂があります。356年、「今晩雪が降った地に教会を建てよ」と聖母のお告げを夢の中で聞いた教皇リベリウスが、真夏に雪が降った奇跡があったこの場所にサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂を建てました。
コロッセオ
次に、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂から徒歩約15分(約1.2㎞)のところにあるコロッセオに向かいました。コロッセオは、ヴェスパシアヌス帝の命により80年に完成された古代ローマの円形闘技場です。当時、富裕層が剣闘士の試合を催して市民に娯楽を提供しました。コロッセオは約5万人が収容できる競技場で、日よけ用のテントのあるドームでした。フィールド部分の木製の床がなくなり、地下施設が露出しています。当時は地下施設に剣闘士の控室や猛獣の檻などが設置されていました。
カラカラ浴場
コロッセオから徒歩約14分(1.1㎞)のところにカラカラ浴場があります。カラカラ浴場はカラカラ帝が在位していた212年から217年にかけて建造された社交とリラクゼーションを目的とした浴場です。当時は1600人が同時に入浴できた世界最大級の浴場で、6世紀まで使われていました。更衣室、プール、ホール、ラウンジ、高温浴室、微温浴室、冷温浴室、サウナなどが配置されていました。地下で石炭を燃やして温水や熱が供給されていました。
真実の口
カラカラ浴場から徒歩約19分(1.5㎞)のところに真実の口があります。映画「ローマの休日」でアン王女がこわごわ口に手を入れた石の彫刻です。
フォロ・ロマーノ
真実の口から徒歩約11分(約800m)のところにフォロ・ロマーノがあります。フォロ・ロマーノは古代ローマの共和制時代の中心地で、政治、裁判、商業取引などが行われていました。
トレビの泉
フォロ・ロマーノから徒歩約11分(約900m)のところにトレビの泉があります。古代ローマ人は高い土木建築技術を持っており、水源地から都市部への水供給に水道橋を建造し、都市内部では地下水路を整備し、随所に貯水池や公共水場を設置したり、公共浴場に利用したりしていました。ローマ時代の一日当たりの水の供給量は100万㎥もありました。現在のトレビの泉は18世紀に建築家二コラ・サルヴィが再建したものです。
パンテオン
トレビの泉から徒歩約7分(約650m)のところにパンテオンがあります。パンテオンは紀元前27年から25年にアグリッパが建て、118年にハドリアヌス帝が再建しました。世界最大の石造り建築です。
ナヴォーナ広場
パンテオンから徒歩約5分(約400m)のところにナヴォーナ広場があります。ナヴォーナ広場の中心に「四大河の噴水」という彫刻があります。「四大河の噴水」はバチカン大聖堂の前にあるバチカン広場を設計したベルニーニ(1598‐1680)が造った彫刻です。
スペイン階段
ナヴォーナ広場から徒歩約14分(約1.2㎞)のところに、映画「ローマの休日」でアン王女がジェラートを食べていたスペイン階段があります。
サンタンジェロ城
サンタンジェロ城は135年、ローマ帝国の五賢帝時代のハドリアヌス(117‐138)が自らの墳墓として建設を開始し、139年に完成しました。
サン・ピエトロ大聖堂とバチカン美術館
ローマに着いた日に1泊、翌日にもう1泊で2泊しました。その間にローマ市内を観光しました。そして最後の日の朝、朝一番にサン・ピエトロ大聖堂に行って、サン・ピエトロ大聖堂の隣にあるバチカン美術館を観た後に、大急ぎで空港に向かって帰路につきました。
サン・ピエトロ大聖堂
サン・ピエトロ大聖堂はカトリック教会の総本山で、キリスト教の教会建築の中で世界最大の大きさです。324年コンスタンティヌス帝によって聖ペテロの墓の上に建てられました。建設から1000年以上を経てコンスタンティヌス帝の聖堂は構造上の衰えが見え始めたため、16世紀から17世紀にかけてコンスタンティヌス帝の古い聖堂は壊され、現在の姿の新しい大聖堂が建設されました。
初めにラファエッロ(1483‐1520)とサンガッロ(1443‐1516)が新しい大聖堂を設計しましたが、設計案は実行されることなく、最終的にミケランジェロ(1475‐1564)の設計案が採用されてクーポラが建設されました。その後、カルロ・マデルノ(1556‐1629)の設計によってクーポラの前に長さ218mに及ぶ巨大な径間が造られ、横幅約115mに達するファサードが完成しました。さらにその後、ベルニーニ(1598‐1680)の設計により大ファサードの前に円形の大きな広場が建設され、現在のサン・ピエトロ大聖堂の形になりました。
バチカン美術館
サン・ピエトロ大聖堂の隣に歴代ローマ教皇の収集品が収められているバチカン美術館があります。バチカン美術館は世界最大級の美術館で、古代ギリシア美術から始まり、様々な時代の一品が収蔵されています。バチカン美術館の中にあるラファエッロの間と、最も奥にあるシスティーナ礼拝堂が最大の見どころです。
システィーナ礼拝堂
システィーナ礼拝堂にはミケランジェロが創世記のエピソードを描いた『天井画』と、祭壇側の壁に描かれた『最後の審判』の巨大なフレスコ画があります。
まとめ
ローマとバチカンの旅は本当に見どころが多かったです。2泊3日の旅でなんとかバチカン美術館までゆっくり観られたのは、宿泊場所をサン・ピエトロ大聖堂のすぐ近くにしたことが功を成したと思いました。
システィーナ礼拝堂は40m×14mの巨大な空間で、美術の教科書にも載っていた「アダムの創造」や「最後の審判」の絵を実際に観て、圧倒されました。「アダムの創造」や「ピエタ」にはミケランジェロが学んだ「解剖学」の知識も反映されていて、ミケランジェロの博学で多才で天才ぶりに感嘆しました。彫刻に絵画、設計まで出来るって超人。
ローマは一日にして成らずどころか、2泊3日では成らずでした。
読んでくださり有難うございました。