我が子は幼児期、音楽療法を受けたことがあります。また、今も音楽の授業や歌うことが大好きです。今回は音楽療法について綴らせていただきます。
音楽療法とは?
音楽療法の対象
音楽療法の対象年齢は乳幼児から高齢者までと幅広いです。また、心身に障害を持つ子どもや大人、虐待などで心に傷を負った子どもや大人、認知症高齢者や終末期医療を受けている患者さんなど、障害や病気に対して機能改善やセラピーの効果が期待できるようです。
音楽療法の種類
音楽療法の種類としては、受動的音楽療法と能動的音楽療法があります。
受動的音楽療法
受動的音楽療法は、音楽を聴くことが中心となります。
能動的音楽療法
能動的音楽療法は、歌を歌ったり、楽器を鳴らしたりして、能動的に音楽表現をします。
音楽療法の方法
音楽療法の方法としては、個人音楽療法と集団音楽療法があります。
個人音楽療法
集団の中では刺激が多すぎて情緒が不安定になったりパニックになってしまったりする子ども(または大人)や、丁寧な関わりが必要な子ども(または大人)に対して、個人の状況に合わせてマンツーマンで行われます。
集団音楽療法
2名以上の小集団や数十人の大集団になって、参加者がお互いに影響を与えながら音楽活動が行われます。
音楽療法によって期待できる効果
認知能力向上
音を聴いたり、楽器を演奏したり、歌を歌ったりすることで、聴覚や視覚、触覚などの感覚の発達が促されます。また、音楽を楽しんで聴きながら手拍子したり体を揺らしたりすることで、感覚統合も養われます。さらに、外の世界への認知機能が発達し、集中力や持続力も育まれます。
体の機能向上
感覚統合が促されることにより、身体の各部位による協応運動能力が高められます。また、バランス感覚や粗大運動の機能も高められます。さらに、楽器を使ったりすることで手指の微細運動も発達します。その他にも、発声することにより構音機能や呼吸機能も発達します。
コミュニケーション能力向上
他の人の歌や演奏を聴きながら、自分も演奏を通じて自分が感じている音楽を表現することで、音楽を通じてコミュニケーション能力が育まれます。また、順番を待って演奏をしたり、他の人の演奏を聴いたり、他の人の前で演奏することによって社会性も養われます。
リラックスやセラピー効果
音楽を通じて自分が抱えているストレスなどを発散することが出来、気持ちを安定させる効果があります。
我が子が受けた音楽療法
我が子が幼児期に受けた音楽療法は15名くらいの集団音楽療法で、子ども達が自由に鈴やタンバリン、トライアングル、ウッドブロック、ギロ、カウベルなどの色々な楽器の中から好きな楽器を選んで、楽器を鳴らして遊びました。その後はいくつかのグループになって、とても大きな太鼓をみんなで一緒に叩きました。
その後は音楽を聴きながらみんなで行進をしたり、最後には床に仰向けになって寝転んで、ゆったりとした音楽を聴いたりしました。
私が受けた音楽療法
私は子どもが通っていた療育施設で、他のお母さま方と一緒に保護者向けの音楽療法を受けました。
様々な楽器の中から好きな楽器を選び、先生が弾くピアノに合わせて自由に楽器を演奏しました。また、大きな太鼓を他のお母さま方と囲んで、太鼓を順番に叩きました。同じ太鼓を叩く人の中にリーダーのような人を設定して、その人のテンポとリズムに合わせて順番に太鼓を叩いたりしました。太鼓を順番に叩いている時に、隣の人と目くばせしたり、リーダーの人の叩く音をよく聴いたりするうちに、目と表情でコミュニケーションを取っていることに気づきました。
まとめ
我が子は現在、特別支援学校に通学しています。以前、音楽の授業の授業参観に出席し、我が子の様子や授業の様子を観させていただきました。我が子は初めは消極的でしたが、段々と他のお友達の演奏に合わせて合奏が出来るようになってきたようです。先生のピアノに合わせて、みんなで木琴やタンバリンなどを叩いて合奏をしていました。みんなとても楽しそうでした。学校に入学してからは週に1回音楽の授業があるので、音楽の授業が音楽療法になっていて、とても良い環境を与えていただいていると感じました。
我が家は雨でどこにも行けない週末の日などに、時々ショッピングセンターのゲームコーナーに行って、「太鼓の達人」を家族でプレイします。それも音楽療法になっているかもしれないと思いました。
「お母さんといっしょ」のテレビ番組で子どもが好きな音楽を聴いているのも音楽療法になっているのでしょう。
音楽は脳を活性化させ、コミュニケーション能力を高め、運動機能も高められるので素晴らしいと思います。古来より、そして世界中の人々が音楽を楽しんできました。それが音楽の効能の証だと思います。
これからも、音楽を生活の中に意識的に取り入れていきたいと思います。
読んでくださり有難うございました。