3年前、我が子は急性糸球体腎炎になり5か月間、定期的に通院して治療しました。
今年の4月に学校で尿検査が行われ、血尿で引っかかって再検査になったため、先日久しぶりに3年前に治療した先生に診ていただきました。
今回は3年前に急性糸球体腎炎になった時のことと、今年の再検査について記事にさせていただきます。
3年前の急性糸球体腎炎の経過
急性糸球体腎炎と診断を受けるまで
おしっこが赤い!急いで近所のクリニックへ
3年前の3月下旬のある日、私は我が子(当時8歳)のおしっこが赤いことに気が付きました。私はぎょっとして、急いで近所の泌尿器科クリニックへ連れて行きました。
クリニックでは尿検査をしました。すると結果は尿潜血+(血尿)でした。問診で「最近熱が出たか?」など聞かれましたが、その年に入ってから一度も熱が出ることなく終業式を迎え、元気に春休みを過ごしていたため、熱もなく元気に過ごしていたと答えました。
診断結果は「膀胱炎」で、5日分の抗生物質(フロモックス錠)が出されました。
抗生物質を飲んでも血尿が続いたため、総合病院の小児科へ
5日間抗生物質を飲んで、再びクリニックを受診しました。そこでまた尿検査を受けましたが、再び血尿が出てしましました。
私は心配になったので、クリニックで紹介状を書いていただいて、その足で近くの総合病院の小児科を受診しました。
小児科(腎臓疾患専門)で「急性糸球体腎炎」と診断を受ける
その日はちょうど、総合病院の小児科の腎臓疾患専門医の外来診療の日でした。
午後の診療の受付終了時間のギリギリに受付して、そこでも尿検査と血液検査を受けました。
結果、尿潜血(2+)、尿沈殿検査の赤血球が30〜49個/HPFで、「急性糸球体腎炎」と診断を受けました。
急性糸球体腎炎ってどんな病気?
「急性糸球体腎炎」とは、腎臓の糸球体という部分に急激に炎症が起こる病気です。
急性糸球体腎炎の症状
「急性糸球体腎炎」は急性咽頭炎や急性扁桃炎、風邪などが治って1〜2週間後に血尿、たんぱく尿、高血圧、むくみなどが現れます。
急性糸球体腎炎の原因
主に、A群β溶連菌感染後に発症します。その他、肺炎球菌、EBウイルス(ごくありふれたウイルス)など、様々な細菌やウイルスによって発症します。これらの細菌やウイルスに感染すると、体内ではこれらの抗原に対する抗体が作られます。その抗原と抗体が結合した「免疫複合体」という物質が血流にのって腎臓に運ばれると、糸球体に付着してろ過膜を詰まらせたり炎症を起こさせます。それにより、尿中に赤血球やタンパク質などが漏れ出してしまいます。
急性糸球体腎炎の治療
安静第一
「急性糸球体腎炎」の治療は安静が第一です。
食事制限
塩分やタンパク質の制限などの食事制限が必要です。むくみが強い乏尿期や利尿期は塩分を1日3g以下にします。むくみが改善され、尿量が増えてきたら1日3〜6gにします。 タンパク質は乏尿期、利尿期は標準体重1kgあたり0.5gで計算し、回復期には1gまで増やします。摂取エネルギーはどの状態の時でも減らさず、標準体重1㎏あたり35kcalで計算します。
薬物療法
むくみがひどく、尿量が少ない時には利尿薬を服用します。また、高血圧の治療には降圧薬を服用します。感染症の症状を改善させるために、抗生物質や抗菌薬が投与される場合もあります。
急性糸球体腎炎の治療期間
「急性糸球体腎炎」は子どもの場合は85〜95%は全快し、慢性化することはほとんどありませんが、急性期の治療が遅れると長引いてしまうことがあります。
大人の場合は50〜70%は全快しますが、発症から1年以上経過しても尿異常などのが持続する場合には「慢性腎炎」になってしまいます。
我が子の急性糸球体腎炎の治療経過
我が子は3月下旬、総合病院の腎臓外来で「急性糸球体腎炎」と診断されました。
それから5か月間、月1回受診して、尿検査や血液検査を受けました。検査結果の推移は次の通りです。
検査日 | 2019/3/28 | 2019/4/25 | 2019/5/24 | 2019/6/20 | 2019/7/25 | 2019/8/22 |
尿潜血 | (2+) | (1+) | (+-) | (-) | (-) | (-) |
尿沈殿検査 赤血球 | 30〜49個/HPF | 10〜19個/HPF | 10〜19個/HPF | 1〜4個/HPF | 5〜9個/HPF | 1個未満 |
尿蛋白 | (ー) | (ー) | (ー) | (ー) | (+-) | (ー) |
あれから3年後、学校の尿検査で引っかかりました
「急性糸球体腎炎」になってから3年が過ぎ、我が子は始業式を迎えて、4月に学校の尿検査を受けました。
3年前に「急性糸球体腎炎」の治療をして経過観察を終えて以降、一度も尿検査で引っかかったことが無かったのに、久しぶりに「潜血」で擬陽性が出てしまったので、以前と同じクリニックに通院して尿検査を受けました。その尿検査でも擬陽性の判定が出てしまったので、紹介状を書いていただき、以前と同じ総合病院の腎臓専門医に診ていただきました。
3年前と同じように尿検査と血液検査、超音波検査を受けました。気になる結果は?!
検査日 | 2022/5/12 |
尿潜血 | (ー) |
尿沈殿検査 赤血球 | 1個未満 |
尿蛋白 | (ー) |
まとめ
「急性糸球体腎炎」は溶連菌感染して治ってから10日〜14日後に発症することが多いようです。
我が子は熱の症状がなく、いつ溶連菌(などの細菌やウイルス感染症)に感染したのかが分からなかったのですが、感染に気付いて抗生物質を飲んで治療していれば「急性糸球体腎炎」にならなかったかもしれないので、歯磨きをして出血した時に溶連菌を疑って小児科を受診していれば良かったと後悔しました。
我が子は知的障害があって喉の痛みなどを上手に訴えることが出来ないので、やっぱりそれが本人が抱える生き辛さなのだと思いました。気づいてあげられたら良かったのですが…。
子育てでもなんでも、生きていると「たられば」と後悔するようなことが起こります。しかし、後悔しても前に進むことはないので、今できる最善を尽くして、良い結果を祈ることしか出来ないのだなぁとしみじみ思います。
読んでくださり有難うございました。