子連れ旅行、スペインのグラナダのアルハンブラ宮殿の旅について

今回は、スペインの南部のアンダルシア州にあるグラナダのアルハンブラ宮殿を旅した時のことを綴らせていただきます。

スペイン南部、マラガ空港へ

グラナダへはスペイン南部アンダルシア州の都市マラガにあるマラガ=コスタ・デル・ソル空港から行きました。「コスタ・デル・ソル」というのは、「太陽の海岸」という意味で、スペイン南部アンダルシア州のマラガ県の海岸地域をいいます。

飛行機搭乗への備え

幼児期、そして自閉症や知的障害の子どもを飛行機に乗せるのは、機内で静かに過ごせるのかが心配ですよね。子どももそれぞれの個性があるので難しいのですが、我が家の場合は子どもが小さい頃は以下のように備えて搭乗していまいした。

  • 子どもの生活リズムに合わせられる時間に飛行機に乗れるように予約をする
  • チケットカウンターであらかじめ子どもの年齢や障害についてなど相談してみる
  • 子どもの着替えやおむつなどのセットがすぐに取り出せるように準備しておく
  • 耳抜きが出来るように、飲み物を用意しておく
  • おやつ、おにぎりなどの軽食を持ち込む
  • 子どもが好きな動画を見たり、お絵描きアプリなどで遊べるようにタブレットを持って行く
  • 荷物はバックパックに入れて、親の両手が空くようにする。荷物は最小限になるように服の枚数を整理する。
  • バックパックは機内に持ち込める大きさにする。機内持ち込みが出来ると、飛行機から降りてからスムーズに移動できます。

グラナダ観光について

マラガ空港からグラナダへの移動

マラガ空港に着いたらバスターミナルでチケットを購入して、バスでグラナダへ行きました。バスの時間はバスのルートによって1時間半〜2時間半と所要時間が異なるようです。バスの乗車時間が短い方をお勧めします

(私は発車時刻までの時間が短いからと乗車時間が長い方に乗ってしまいました。このルートはシエラ・ネバダ山脈の標高の高いところにある村々を経由していたため、バスが蛇行した山道を走り、私はバス酔いして大変でした。子どもは寝ていてくれたのが救いでした。酔いやすい方はご注意ください。)

グラナダの概要

グラナダはシエラ・ネバダ山脈(3,478 m)の北西麓にある都市です。かつてはイベリア半島最後のイスラム王朝ナスル朝(1232年‐1492年)のグラナダ王国の首都でした。ナスル朝の時に造られた城塞・宮殿であるアルハンブラ宮殿が世界遺産として残っています。「アルハンブラ」はアラビア語で「赤い城」を意味し、城壁が赤色であったことが宮殿名の語源だと言われています。精緻で華麗で美しい宮殿はイスラム芸術の頂点を極め、イスラム文化の最高傑作とも言われています

アルハンブラ宮殿観光

アルハンブラ宮殿の入場は30分に300人と入場制限があります。そのため、昼頃訪れてしまうと当日券が無くて入れないということもあります。我が家はチケット購入についての情報収集が不足しており、前日の夜に入場制限があることに気づいたので、当日の朝早起きして7時過ぎに宿泊したホテルを出て、大急ぎでアルハンブラ宮殿のチケット売り場に向かいました。割と空いている11月だったので当日券を無事購入することが出来たのですが、シーズンによっては当日券を購入出来ない場合があるので、予め公式Webサイトで入場券を購入しておいた方が安心です。

なお、チケットの右上にナスル朝宮殿への入場時間が記入されており、ナスル朝宮殿にはその時間内に入場しなければチケットが無効となってしまうで、ナスル朝宮殿の入場時間に間に合うように観光する必要があります。

一般的な観光の流れとしては、チケット売り場から入場→カルロス5世宮殿アルカサバナスル朝宮殿貴婦人の塔ヘネラリフェとなります。(ナスル朝宮殿の入場時間に合わせて観光スポットを回る順番を前後させて時間調整してください。)

入場時間は朝8:30からです。時間が変更される場合もあるかと思いますので、詳細は公式ウェブサイトにてご確認ください。

カルロス5世宮殿

カルロス5世宮殿。グラナダを特に好んだカルロス5世が1527年に建設を始めた宮殿。アルハンブラ宮殿を構成する歴史建造物の中で、ルネサンス様式のこの宮殿は一際目立っています。
カルロス5世宮殿の中庭。正方形の建物の中に円形の中庭があります。現在はグラナダ美術館とアルハンブラ博物館が設置されています。

アルカサバ(要塞)

アルカサバ。889年に部分的に建造されたものが拡張されていきました。市と沃野を眺望できるベラの塔と、アルハンブラ宮殿の全ての防御装置を統制していたオメナッヘの塔が有名です。
アルカサバから眺めたアルバイシン地区。アラビア時代のグラナダで最も人口の多い賑やかな地区でした。

ナスル朝宮殿

ナスル朝宮殿の入り口。アルカサバを観光して、ナスル朝宮殿の方に向かうと入口があります。
ワインの門。かつて2000人が居住していたアルハンブラ宮殿の上部に通じる入口。アラーの神とモハメッド5世を讃える碑文が見られます。
ナスル朝宮殿のアラヤネスの中庭とコマレスの塔。左右均衡した建物が水面に映る姿が優美で美しいです。
コマレスの塔の柱廊。手の込んだ化粧漆喰で装飾されています。華奢な柱が美しいです。
メスアールの間の天井。メスアールは家来たちがグラナダ王に謁見を賜った場所。柱や天井も装飾が美しいです。
幾何学的な文様や蔓草文などの精緻な装飾文様(アラベスク)で漆喰で装飾されていました。
化粧タイル。すごく精緻で素晴らしいです。
アベンセラヘスの間の天井。鍾乳石飾りの丸屋根。光が柔らかく差し込んで、とても穏やかな空間でした。
アルハンブラ宮殿の中は王宮の中だったり、庭園だったり、景色が色々変わるので、子どもも楽しそうに歩いてくれました。

貴婦人の塔

貴婦人の塔。中も精緻な漆喰装飾が施されていて、美しいです。窓から見る風景もとても優雅です。

ヘネラリフェ

ヘネラリフェ。13世紀に建設されたナスル宮の離宮です。赤土の大地に水と緑豊かな庭園があり、オアシスのようでした。
ヘネラリフェの噴水。水の玉が光っていました。イスラム文化は繊細で美しいと思いました。
ヘネラリフェから見たアルハンブラ宮殿。緑が多くて美しいです。

グラナダ大聖堂

グラナダ大聖堂。1523年建設が始まり180年後に完成しました。長さ155m、幅67mのとても大きい大聖堂です。礼拝堂のドームが荘厳で、ステンドグラスもとても美しかったです。

その他(アンダルシアの伝統芸能、フラメンコ)

フラメンコはアンダルシア地方の伝統芸能です。街を歩いていたらフラメンコを観ることが出来ました。情熱的で格好良かったです。

まとめ

雨が少ないスペインの赤土の大地に、緑豊かなアルハンブラ宮殿がありました。アルハンブラ宮殿は全体がスペインの赤土の大地に溶け込んでいました。建物の中の装飾が本当に精緻で華麗で美しく、工芸の極みだと感じました。そして、均衡の取れた建物の外観や池に映る建物の姿や、花が咲き誇る庭や、スペインの青い空、噴水の水玉、全てが調和していると感じました。

グラナダを訪れて、他のヨーロッパ諸国では見られないイスラム芸術を目にすることが出来ました。子どもも楽しそうにアルカサバや緑美しいヘネラリフェの庭を歩いていました。とても良い旅が出来て良かったです。

アルハンブラ宮殿の魅力が上手くお伝え出来ていたら幸いです。

読んでくださり有難うございました。

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