自閉症児の歯医者さんの通院について

本日は我が子の歯科通院について綴らせていただきます。もし子どもの歯科通院について不安に思っていらっしゃる方がいらっしゃれば、私の体験がご参考になれば幸いです。

我が子の虫歯治療開始まで

虫歯が見つからなかった歯科検診

我が子は自閉症があるので虫歯になったら大変だと思い、とにかく毎日食後に歯磨きとフロスをしてあげていました。

幼稚園の年少さん年長さんの時も歯科検診を受けて、「虫歯なし」という結果をいただいて肩を撫でおろしていました。そして、特別支援学校の小学部に進学しました。学校に入ってすぐ、歯科検診がありました。その歯科検診でも「虫歯なし」という結果だったので安心していました。

ある日急に歯に穴が空きました!

支援学校に入学して、学校での歯科検診から2か月ほど経った頃です。私が食後の歯磨きをしていたら、上の奥歯が2本、急にガサッと崩れ出して、いきなり穴が空いたのです。衝撃でした。

調べてみると、

  • 乳歯というのは黒くならず、白っぽい虫歯が多いようです。
  • 痛覚が発達していないので本人が痛みを感じにくいため虫歯に気づくのが虫歯が大きくなってからの方が多い。
  • さらに、乳歯は小さく柔らかいので、虫歯は急速に進行して穴が空き、神経まで直ぐに進行していく。
  • 食後、口の中は酸性に傾きカルシウムなどミネラルが溶け出します(脱灰)。唾液がその再石灰化を促していますが、食後30分以内は口の中が酸性なので、その状態で歯磨きをすると象牙質を削りやすくなってしまう。

らしいです。私が食後すぐに歯磨きをしたことも、歯の腐食を進めてしまった原因なのかもしれません。

※ただし、虫歯になるかならないかは本人の特性に左右されます。歯の形や生え方、唾液の量、口を開けていることが多く口が乾きやすいなどの生活習慣や、本人の食べ物の嗜好や、成長期はカルシウムなどミネラルの摂取量など、色々な原因があると思いますので、歯医者さんにも言われましたが、歯磨きをしていても虫歯になってしまう子もいて、仕方ないらしいです。

6歳、虫歯治療開始!

近所の歯医者さんで緊急受診

歯に大きな穴が空いているため食事も出来ると思えなかったので、直ぐに私が普段行っている近所の歯医者さんに連れて行きました。

私は虫歯についての絵本もそれまで読んできたので、本人には虫歯について説明してきていたつもりです。
「虫歯になってしまったから、歯医者さんに行くよ」と事前に説明すると、本人も納得して、一応診察台に座ってくれました。

これは一つの成長でした!本人も、穴が空いた虫歯に痛みを感じたり不快感があったのかもしれません。虫歯の治療を受けなければいけないという認識をしていました。

とりあえず応急的に歯科治療

とりあえず診察台に座り、拘束されてはいますが治療を受けました。初めは落ち着いていましたが、麻酔やドリルを使っての治療が始まると、大泣きでした。私も子どもを上から抑えて、静かに先生の集中力を妨げないように励ましたりしましたが、押さえているのが大変で翌日全身筋肉痛になりました。

子どもが大泣きで大変でしたが、私がお願いしたので、先生は短時間で上手に治療してくださいました。しかし「片方は多分神経までいっているから、腫れてくるかもしれない」とおっしゃっていました。

障害児を診てくれる歯科での治療の練習

それから、直ぐに障害児も診てくださる歯科を探し、2件受診してみました。そして、治療についての説明に納得出来た1件の方で定期受診を開始しました。

虫歯治療に慣れる練習

我が子は虫歯の治療に恐怖を抱いていました。ですが、腫れてきてしまったらまた治療を受けなければいけないので、歯医者さんに慣れることからスタートしました。

通い出した歯科の先生は女性の先生で、とても優しく落ち着くトーンで話しかけてくださいます。

「歯磨きするよー」と言って子どもを受診台に寝させてくださって、「お水ピューピュー出るよー」「風がシューシュー出るよー」と言いながら、子どもの口に機械が入ることを練習させてくださいました。

毎週通院して口に機器を入れられる練習を受けて、虫歯の様子見をしているうちに、子どもは先生との信頼関係を築くことが出来ました。

いざ、虫歯治療!

初めての大泣き治療から3か月程経った頃、やはり虫歯で歯茎が腫れだしました。そして、またドリル等での治療を受けなければならなくなりました。

本人も虫歯の痛みを感じ始めた?

歯茎が腫れだすと、食事もあまり進まなくなり痛みがあるようで、噛むたびに歯が揺れてキュッキュッと鳴るようなりました。そうなると本人も虫歯を治したいと思うようになったようで、歯医者さんに連れていくと、積極的に受診台に座りました

麻酔の注射を歯茎に刺して、ドリルなどを使っての虫歯治療がスタートしても、納得しているようで我が子は静かに堪えていました。涙は浮かんでいましたが、本当に健気に堪えました。初めての大泣きの虫歯治療の時とは全く違いました。

根の治療も何度も受けました

一番初めに受けた片方の虫歯は、大泣きでしたが上手に治療してくださっていたので、根まで虫歯がいっていなくて、治療は1回で終わりました。大泣きで大変な中治療してくださった初めの歯医者さんには感謝しております。

しかし、もう片方の歯は虫歯が根まで進行していたので、永久歯への影響を考慮しながら2週間に1回ほど定期的に根の治療に通いました。

根の治療では麻酔注射、ドリルで詰め物を外す、根を掃除して薬を積める、詰め物を入れるという30分ほどの治療を受けましたが、我が子も慣れて泣かなくなり、歯を治してくれる歯医者さんを信頼して、安心して治療を受けられるようになりました。

※動くと危ないので、一応ネットで拘束はしていただいていますが、本人は動かず静かに口を開けています。

乳歯が抜けて、大人の歯が生えました

根の治療を受けて1年ほどした頃、ある日乳歯が抜けました。根の治療をしている中で、レントゲンも受けることが出来ました。レントゲンの機械の前で椅子に座り、口を指示通り開けることが出来ました。

乳歯が抜けて1か月ほどした頃、大人の歯が無事に生えてきて、無事虫歯の歯が無くなりました。虫歯で早く歯が無くなってしまうと大人の歯の歯並びにも影響が出てしまうことがあるそうで、先生は少しでも長く乳歯がある状態が維持できるように根の治療をし、大人の歯が生えるまで診て丁寧に見守ってくださいました。

まとめ

無事に大人の歯が生えてきて乳歯の虫歯治療が終わってからも、定期的に歯科通院をしています。

我が子が幼児期の頃に虫歯治療を受けることが出来たのかは、私にも分かりません。しかし、受診台に寝て口を開ける練習や、「お水ピューピュー」「風シューシュー」の機械を口に入れる練習などは、定期的に通っていれば出来たと思います。歯医者さんに通院させることを恐れず、歯医者さんに慣れる練習をさせておけば良かったと思いました。

最近は、おやつの後などお口の中がアルカリ性に傾くチーズを食べさせたり、カルシウムが多く摂れるシラスを食べさせたり、歯磨きとフロスを丁寧にしたりして、虫歯に気を付ける生活はしています。

みどり
歯磨きの時にお口の中がアルカリ性に傾くオーラルpHバランサーも使っています。オーラルpHバランサーを使いだしてから、歯医者さんに「とてもよく磨けています」と褒めていただけるようになりました。

大人になっても虫歯にはなってしまうと思うので、乳歯で虫歯になり、虫歯治療を受けられるようになったことは本当に良かったと思います。そして、いつかは私が仕上げ磨きをしないでも自分で歯磨きをして虫歯を予防できるように、今は本人の歯磨きの練習を頑張ってもらっています。

何事も経験、そして少しずつですね。

読んでくださり有難うございました。

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