療育で教わった親子マッサージについて

今回は、療育で教わった歌いながらする親子マッサージについてご紹介させていただきます。

療育で教わった親子マッサージ

どんなクラスだったの?

その療育に通っていたのは子どもが4歳の頃でした。クラスには色々な年齢の、色々な障害を持っているお子さんとお母さま方がいらっしゃいました。我が子のように自閉症だったり、多動傾向があったり、脳性麻痺であったり、ダウン症であったり、色々なお子さんがいました。その療育の初めに、症状の違う子ども達全員が輪になって、そしてお母さんの手でマッサージをみんな一緒に受けました

マッサージが終わると、障害の症状が似ている子ども達でグループになり、それぞれの療育の時間になっていたのですが、私は初めと終わりに全員で集まる時間がとても好きでした。

マッサージが終わると、最後にみんなで短い手遊び歌を歌いました。

それは不思議な魔法の力、あなたといると幸せになる
それは不思議な魔法の力、私といると幸せになる

みんなで歌って本当に幸せな気持ちになり、エンパワーされました。きっと子ども達も幸せな気持ちだったと思います。
私は言葉の力を信じているし、言葉にしていると日常の感じ方も変わってくると思っています。

ママたちみんなでそれぞれの我が子をマッサージして、一緒に歌って、とても温かいクラスでした。

親子マッサージの効果

子どもの発達を促す

親子マッサージを通じて、子どもの体は刺激を受けます。その刺激が体の発達を促します。

ちなみに、子どもの発達には次のような方向性があります。

  • 頭部から体の下の方へ(頭から足へ)
  • 身体の中枢から抹消部へ(腕から指先へ)
  • 粗大運動から微細運動へ(ジャンプなど体全体を使う動きから、文字を書くなど細かい作業が出来るようになる)

親子マッサージでは、意図的に体全体に刺激を与え、体の先端への発達を促します。

また、お母さんの手が触れる触覚の刺激だけではなく、子どもはお母さんの顔や動作を見て視覚的な刺激を受け、そして歌声を聴いて聴覚の刺激も受けます。こういった刺激を全て統合するため、子どもの感覚統合も促されていきます。聴覚過敏だったり、多動があったりするお子さんにも有効だと思います。

親子の愛着形成になる

親子の愛着は相互の働きかけによって自然に強められていきます。そして親子の愛着は、子どもが人間一般に対して抱く基本的信頼感の基礎となります。マッサージを通して、親子が気持ちよくなり、そして愛着が形成されていきます。

心身へのリラックス効果

タッチケアをしていると、親子双方に幸せホルモン(オキシトシン)が出てきます。すると、リラックスして心が安定し、ストレスが和らぎ、ポジティブになるなどの精神面への効果だけでなく、免疫力が上がったり、血圧が安定したりなど身体面にも良い効果が出てきます。

母親としての自信が湧いてくる

障害のある子どもは、こちらからの働きかけに対する反応が薄いことが多いと思うので、どう接していいのか悩んでいるお母さんも多いと思います。私はそうでした。

しかし親子マッサージをすると、子どもにじっくり向き合うことが出来きます。そして、「マッサージをしてげあげた」ということが自分の母親としての自信になっていきます。

親子マッサージのやり方

親子双方の心身にとても良い効果がある親子マッサージ、具体的にどんな風にすれば良いのかご紹介させていただきます。

「おおかみなんて怖くない」を歌いながら仰向けの子どもの足をマッサージする

「おおかみなんて怖くない」を歌いながら、足をマッサージします。

子どもの足の先から太ももの付け根に向かって、手のひら当ててシュッと動かし、やさしく足首まで戻す動作をを繰り返します。何回かしたら、左右の足を横からタンタンと手のひらでタッピングします。この動きを歌を2回ほど繰り返します。

「きらきら星」を歌いながら、手のひらと指をマッサージする

「きらきら星」を歌いながら、手をマッサージします。足の指も同じようにやってあげてください。

子どもの手のひらを広げて、指先を親指から人差し指、中指、薬指、小指と順番に手のひらから指先に向かって軽く指先で押して刺激を与えます。終わったら、手のひら全体が広がるようにマッサージします。同じように足の指もマッサージします。

「ことりのうた」を歌いながら、うつ伏せの子どもの背中をマッサージする

※子どもをうつ伏せにする際には息が出来るようによく見てあげてください。

「ことりのうた」を歌いながら、背中をマッサージします。

「ことりはとっても歌が好き〜」と歌いながら、子どもの背中をサワサワッと撫でながら、上から下にマッサージします。そして「ピピピピピ、チチチチチ、ピチクリピイ」のところで背中をタッピングします。子どもの様子を見ながら歌を2回ほど繰り返します。

「海は広いな大きいな」を歌いながら、子どもの体を縮めたり広げたりする

「海は広いな大きいな」を歌いながら、体を丸めたり広げたりします。

初めは、子どもの首の下に腕を回し、子どもの膝を折って、母の体で子どもを覆い子どもの体を小さく丸めます。そして、次は子どもの全身を解放して、腕から指先、足の付け根からつま先に向かってマッサージして広げてあげます。体を縮めるのと広げるのを2回くらい繰り返します

まとめ

先日、高学年になった我が子に親子マッサージをしてみようと目の前に仰向けで寝てもらったら、子どもがすごく大きくなっていて驚きました。昔マッサージをよくしていたころは、今の我が子の足の付け根あたりに頭があったのに、今では私の腕が我が子の胸まで届かないくらい背が伸びていました。

でも、我が子は昔よくマッサージをしていたことを覚えているようで、リラックスした表情で私の顔を見ていました。昔は目が合いにくかったけれど、マッサージの時には私の顔をよく見てくれて、アイコンタクトが出来て嬉しかったのを覚えています。

親子マッサージを教えていただいていた時に、「ご主人にもやってあげてください。仙骨のところを温めてあげると気持ち良いですよ」と教えていただきました。夫婦でも仲良く手を当ててあげられると素敵ですね。

親子マッサージ、もしご興味をお持ちいただけたならぜひやってみてください。

読んでくださり有難うございました。

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