今回はベルギーのワロン地方の小さい街、ディナンとデュルビュイへの旅について綴らせていただきます。
ワロン地方はベルギーの国土の南半分に位置する地域です。ワロン地方のほとんどの地域でフランス語が公用語として使われていますが、1918年までドイツ領だった東部の地域ではドイツ語が公用語とされています。
ワロン地方の歴史概要
ワロン地方はアントワープへの旅行記事にも記載させていただきましたが、19世紀にリエージュなどで採掘された石炭や鉄鉱石などの資源を用いて重工業が発展し、ヨーロッパ大陸で最も早く産業革命を行いましたが、20世紀前半にはベルギーの工業の中心がベルギー北部のフランドル地方に移行し、ワロン地方の工業は衰退していきました。
ベルギーのディナンへ
ベルギーのディナンへはオランダのアムステルダムから車で行きました。アムステルダムからディナンまでは車で約3時間10分(約300km)で行くことが出来ます。電車で行く場合にはブリュッセルから快速列車ICに乗り、ナミュールで普通列車に乗り換えて、約1時間40分で行くことが出来ます。
ディナンの観光
ディナンはミューズ川岸の断崖に築かれたシデタル(要塞)の麓の川沿いに広がった、人口約1万2000人の小さな城下町です。
シデタル(城塞)
シデタルはミューズ川の渓谷を監視するために1050年に建てられました。1703年にフランス軍によって破壊され、1821年に再建されて現在の姿になっています。16世紀に造られた408段の階段かロープウェイで頂上に登ることが出来ます。
ノートルダム教会
ノートルダム教会はシデタル(城塞)の立つ断崖の麓に建っています。1227年にロマネスク様式で建てられ、崖からの落石で一部が壊れた後、基礎の部分の上にゴシック様式で再建されました。
ノートルダム教会の中です。RPGのゲームの中の世界にいるような感じがしました。
アドルフ・サックス通り
アドルフ・サックス(1814‐1894)はディナンに生まれた楽器製作者です。20歳の時にバスクラリネットを設計し、特許を取得しました。1840年代にサックスフォンを発明し、1846年にサックスフォンの特許を取得しました。アドルフ・サックス通りは彼の名を冠した大通りで、ディナン唯一の繁華街です。
ミューズ川クルーズ
我が子は船が好きなので、クルーズ船に乗ってディナンの町を眺めてみました。
ディナン散歩
動物たちと触れ合う
小さな町ディナンの周りにはなだらかな丘が広がっていて、春に訪れた時には菜の花の黄色い絨毯がとても綺麗でした。
少しだけデュルビュイ観光
ギネスブックで「世界一小さい町」と認定されているデュルビュイにも立ち寄りました。ディナンからデュルビュイまでは車で約40分(約50km)で行くことが出来ます。
デュルビュイ城
デュルビュイのシンボルとなっているお城で、1078年に建設されました。内部の見学は出来なかったので、お城の周囲を散策しました。
トピアリー公園
「トピアリー」とは、常緑樹や低木を刈り込んで動物などの形にした西洋庭園に見られる造形物です。デュルビュイのトピアリー公園は面積が10000㎡あり、トピアリーを展示した公園の中では世界最大です。250点以上のトピアリーが展示されています。
デュルビュイ町歩き
まとめ
ワロン地方はとてもゆったりとした雰囲気で、子連れでものびのびと観光することが出来ました。ドライブしていても牛や馬、ヤギの赤ちゃんがいる広々とした牧場を眺めることが出来て、子どもも楽しんでいました。
ディナンのシデタルから見た町や遠く広がる丘の景色はとても美しかったです。ワロン地方を訪れる方にはディナンがお勧めです。
読んでくださり有難うございました。